アモバン*グッドシェイム



どぶ流れにたゆたう

レジ袋Sサイズは何も考えない





堅固な装甲に身を潜め

うつろな目をして外の様子を伺う






そんなあたしは


翅すら無い
地を這う甲虫


誰もあたしを気にしてはいない





あたしは大久保駅で出会った型枠大工の職長と食事に行く





三年前木更津の建設現場で見かけた

常雇の雑工がダンボールに化けたあたしを抱えて

夜の新宿駅周辺を彷徨う




あたしは虫





流れなく澱む

目的不明の水路





朝や夕



朽ち木に埋もれるあたしに汚い光が降りそそぎ



あたしの小さな脳は



露吹いた草むらの中で
口の歪んだあたし自身を愛撫する





あたしの複眼は真実を映さない





ただ、どうしようもなく





周りの視線が気になるよ・・










『あたしは恥をかいた・・』




あたしは苦悶する





『あたしは恥をかかされた・・』





あたしはそう苦悶し
憎悪に満ちた植物を育む





百合の蕾は花咲く前に

あたしに集られ枯れた





か細いあたしのフィラメントの輝きは

薄い硝子の内側にあり

誰も触れることは出来ないから





とても可愛らしくて
うっとりとした






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